なんで猫はネズミを捕らえて食べるの?気をつけるべき病気と対策

なんで猫はネズミを捕らえて食べるの?気をつけるべき病気と対策

飼っている猫がネズミを捕ってきたという経験をした方は少なくないでしょう。捕るだけではなくネズミを食べてしまったというケースもあります。猫がネズミに直接触れたり食べたりしたとき、気をつけなければいけない病気があります。対策についてもチェックしてみてください。


猫がネズミを捕る3つの理由とは?

本能的に捕食をしようとしている

理由のひとつめとして、猫は本来狩りをして生きていく肉食の動物であることが挙げられます。猫にとってネズミや小型の鳥は獲物に見えています。そのほかにも、小型のトカゲやヘビ、虫も獲物です。飼い主のもとへ持ってくるところを見かけただけで、実のところはただの狩りなのです。

また、動物性タンパク質は肉食である猫にとって貴重な栄養です。そのため、小動物を捕って食べるという行為はまったくおかしなことではありません。

人間側からすると驚いてしまう行為ですが、猫にとっては普通のこと。大声で叱ったり驚いたりして猫にストレスを与えることのないよう、生態に配慮してあげることも大切です。

遊び感覚でネズミに攻撃している

猫はお腹が減っていない状態でも攻撃することがあります。これは完全にふざけている感覚で、理由もなく自分より小さな生きものをもてあそんでいるときです。

ネズミに対して致命傷となる攻撃をしていないのであれば、なおさら遊んでいるという説が濃厚になります。猫にとっては生きものもときにはおもちゃになるのです。人間側からすれば驚きの連発ですが、本能的な狩りの習性はネズミを見かけるたびに湧き上がってきます。

冬に向けての蓄えの可能性も

猫は、野生の世界では狩りこそが命をつなぐ行為でした。その名残が今でも残っていて、冬の前になると食料を溜め込もうとする癖が出ているという説もあります。

冬になると、ネズミは穴ぐらに隠れて冬眠してしまいます。そのため捕るなら秋の間に捕っておかないといけません。

飼い猫であれば毎日決まった時間にフードが与えられるので、飢えを感じることはあまりないでしょう。それでも狩りを続けるのは、やはり狩猟本能が遺伝子の中に刻み込まれているとしか言いようがありません。

猫がネズミを持ってくる3つの理由とは?

獲物の狩りの練習をさせようとしている

猫がネズミを飼い主のもとに持ってくるのには理由があります。まず考えられるのは、捕らえた死にかけの獲物を使って飼い主に狩りの練習をさせようとしているということです。

持ってくるネズミは完全に死んでおらず、死にかけた状態であることがほとんど。これは飼い主に獲物へのとどめの刺し方を学ばせようとしている証です。

猫からすれば、飼い主との間に主従関係はありません。自分のことを飼い主よりも利口であると認識しているのであれば、飼い主を鍛え上げるために死にかけたネズミを渡すという行為に至るのです。

子供のように見られている

猫には人との間に主従関係がありません。人間の方が体が大きいのですが、それも猫にとってはおかまいなし。自分の方が大人だと思い込んだ場合、飼い主に対して死にかけた、もしくは死んだネズミを捕って見せるという行為を行います。

これは猫が子どもを育てるときと同じ方法。子どもに狩りをする姿を見せることで、成長を促そうとしています。

また、オスよりもメスの方が死にかけたネズミを飼い主に持ってくることが多いため、やはり母性本能の観点から行っていることと言えるでしょう。

自宅で食べるほうが落ち着くから

猫がネズミを捕るのは飼い主に対して見せるためだけではありません。本当に食べようと思った猫が狩りをし、そして心も体も落ち着かせることができる自宅を食事場所に選んだと考えられます。

ネズミのいる外や薄暗い隙間では、飼い猫はくつろいで食事ができません。そのため、猫自身が一番好きな場所でネズミを食べる流れになります。

もちろん、家の中でネズミを食べるわけですからベッドや部屋の床が汚れることもあります。しかし悪意はないので、怒りようがありません。

猫が捕ったネズミの処分方法

捕ってきたネズミは、自宅に持ち込まれた以上飼い主である人間が片づけるしかありません。しかし、人間にとって野生のネズミは清潔感のある生き物ではありません。

そのため、猫がネズミを捕ってきた場合には対処すべきことがあります。そのまま放置することも、頭ごなしに叱ることもいけません。

具体的にどのような対処法を取るのが正しいのか、飼い猫とネズミの扱いに困ったときの参考にしてみてください。

大騒ぎしないようにする

まず第一にすべきことは、ネズミを持ってこられてもあまり驚いた素振りを見せないことです。大きな声で騒いだりその場から走って逃げだしたりすると、猫はかえってネズミと飼い主へ関心を持ってしまいます。

やめさせたいのに連日ネズミを持ってくるといったことにならないよう、ネズミなんかに関心はないという振る舞いをすることをおすすめします。

猫は人間の様子をよく見ていますので、あまりネズミに興味がないとわかると持ってくるのをやめることがあります。

猫を叱るのはあまりよくないこと

猫がネズミを捕るのは狩猟本能でもあり、母性による飼い主へのやさしさでもあります。まったく悪気がないので、ネズミを捕ってきたことを叱っても理解できません。

理由もなく怒られた、と勘違いをして飼い主を避けるようになることもありえます。人間にとっては驚くことでも、猫にとっては普通のことなんだと割り切って接してあげましょう。

どうしてもしつけがしたいというのであれば、猫が見ている前で冷静にネズミをゴミ袋に捨てるといいでしょう。ネズミが不要なものだということを落ち着いて見せてあげることが重要です。

捨てるときは手袋とマスクで万全に

野性のネズミにはさまざまな病原菌や寄生虫がいるとされています。どこでどう育ったのかもわからないネズミを持ってきた場合、処分するには手袋が必須です。素手で掴んで思わぬ病気になっては大変ですので、厚手のゴム手袋をつけるのがおすすめです。

また、ネズミが腐敗していたりあまりにも状態が悪いようでしたら、マスクも併せて使うことで臭気から鼻を守ることができます。

猫にとっては獲物としてしか見れないネズミも、人間にとっては処分すべき対象です。家の中の衛生面に響く前に、きちんと飼い主として冷静に処分をしましょう。

猫がネズミを食べる健康への4つの悪影響

ネズミを食べることによって思わぬ悪影響を受けてしまう場合もあります。ネズミはあらゆる菌を持っている確率が高いので、決して推奨できない獲物です。

ネズミを食べるとき、猫はいったいどんなリスクを背負ってしまうのでしょうか。食べることによって起こりうる4つの悪影響について、どんな諸症状が出るのかを飼い主として詳しく知っておきましょう。

①ネコ条虫症

ネコ条虫症とは、猫がネズミを食べることによって条虫という寄生虫が体内に侵入してしまうことを言います。ネコ条虫症はすぐに発症するので、様子が変だと思ったらまずはネコ条虫症を疑ってみてください。

ネコ条虫症になると条虫が猫のおしりから出てくることがあるので、初めて見る方はきっと驚くことでしょう。人間にとってのサナダムシのようなものです。ネコ条虫症の諸症状としては、おしりを痒がる以外にも食欲がなくなったり下痢をしたり、ときには嘔吐をすることもあります。

ネコ条虫症になると明らかにいつもと様子が違って見えますので、獲物を食べる様子見ていなくても少しでも変だと思う行動を見せたなら動物病院に連れていってください。

②回虫症

回虫症もまた、獲物を食べることで寄生虫が原因で引き起こされる病気です。細く白い回虫が体の中に寄生することを言います。

感染しているにも関わらず症状が出ないこともしばしばあるので、発見が遅くなってしまう病気でもあります。また、症状が現れないことを不顕性感染と言います。

ただし、獲物を食べることによって複数の回虫の成虫に感染している場合は何かしらの諸症状が現れます。お腹が膨満したり下痢をしたりなど、消化器官に関わる異常がわかりやすい例です。

対処法は病院で虫下しとなる薬を処方してもらうことです。抗線虫薬を飲むことで回虫は排泄物と一緒に体外に出てきます。

なお、回虫で気をつけたいのは母子感染です。ネズミを食べるタイミングで猫が妊娠中だった場合、子どもにも感染しているおそれがあります。子どもが生まれたら病院に連れていくのを忘れないようにしてください。

③トキソプラズマ

トキソプラズマとは、原虫と呼ばれる微生物の一種のことを言います。元々は泥水や土の中にいるトキソプラズマは、ネズミを食べる猫にも感染します。

そもそも猫が食べるネズミがトキソプラズマに感染しているかどうかはわかりませんが、ほとんどのネズミが持っているものだと考えておいたほうがいいでしょう。

抗体を持っている猫であれば食べる行為のあとも無症状の場合があるのですが、思わぬ体調不良が起こることもあるので注意が必要です。食べる、食べないにかかわらず、ネズミを捕る行動をしたのであればトキソプラズマの有無を動物病院で検査をしてもらうのが一番です。

なお、トキソプラズマは鳥も感染します。スズメをはじめとする小鳥を猫が食べてしまったなら、ネズミのときと同じく病院へ連れていきましょう。

④エキノコックス

エキノコックスと言えばキツネを連想する方もいますが、エキノコックスは元々ネズミが拡散していく病気です。ネズミの体内にいたエキノコックスがキツネに渡るように、猫にも渡るおそれがあります。

最終的に人間に感染すると、腎臓や肺、脳などさまざまな臓器に悪影響をおよぼします。大変危険ですので、猫がエキノコックスに感染したかもしれないと思った時点で動物病院へ行きましょう。

なお、猫自身は無症状であるケースが多いのですが、大丈夫だろうという素人判断で放置するのはおすすめできません。

猫をネズミ由来の病気から守る方法

定期的に動物病院で検診を受ける

猫はネズミと関わることでさまざまな病気のリスクを背負うことになります。そこで一番おすすめしたい対処法は、定期的に動物病院に行って検診を受けさせることです。ネズミを介してかかる病気についてはもちろんのこと、そのほかの体調不良についても対応してくれるので安心です。

人間と同じく、猫もまた早期発見が健康に生きるために必要なことです。その早期発見をしてあげられるのは、飼い主と獣医といった人間たち。ネズミを見かけていないから大丈夫、食べてないから大丈夫、といった自己判断ではなくて、少しでも危険性があるのであれば検診を受けさせてあげてください。

外に出さずに室内で飼育する

ネズミが出るのがおもに外だとすると、猫を外に出せば出すほど病気になってしまうリスクも高まります。そのため、飼い主だけでできる対処法としては猫を外に出さないというものがあります。

家の中だけで飼っていても、猫は極度のストレスを感じることはありません。外に出さないようにすることでメス猫が思わぬ妊娠をすることも防げます。

ただし、家の中だけで飼う場合は部屋を自由に行き来できるようにしたり、キャットタワーを使って遊び場を作ってあげたりするようにしてください。

健康状態のチェック方法

嘔吐していないか?

猫がネズミを介した病気にかかると嘔吐をすることがあります。猫は普段から毛玉を吐くために嘔吐をすることがあります。しかし、食べたものすべてを吐いたり、常に吐きそうな素振りを見せるようであれば病気になっている危険性が高いです。

いつもと違う嘔吐の様子が見られたら、すぐに動物病院へ連れていってください。

下痢していないか?

嘔吐と同じく、病気の諸症状は消化器官系において早い段階で出やすいのです。毎日のトイレ掃除のときに、便の状態がいつもと同じかどうかをチェックしてください。

下痢をしているようであれば、念のため病院へ行きましょう。また、便に何かが混入している場合は便も一緒に病院へ持っていくようにすると正確に症状が伝わりやすいでしょう。

猫がネズミを捕ってきたら衛生面を気にして

猫にとってネズミを捕って食べるのは本能的な衝動です。なかなかしつけることはできないので、叱る以外の対処法をとるしかありません。

また、病気のサインをチェックするのは飼い主の責任でもあります。大切な愛猫が重篤な事態となってしまわないようにしっかりと管理してあげることが重要です。猫の体調管理をすることは結果的に人間への感染を防ぐことにも繋がりますので、しっかりと様子を見てあげましょう。

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