リップブラシの使い方①準備
■唇の油分をオフする
まずは、あらかじめ唇に付着している余分な油分や水分を落とします。もともと唇は皮膚の中でも必要な油分や水分が少なく、バリア機能が弱いパーツです。乾燥しやすいため日中もリップクリームで保湿し、ケアを入念に行うことも大切ですが、リップに油分や水分が残りすぎている状態で口紅を塗ると発色や色もちを悪くすることがあります。
リップブラシで筆を動かすときもムラになったり、口紅と油分が混ざってしまい表面が汚くなったりすることがありますので、保湿後はティッシュペーパーで軽く不要な油分や水分をオフしておいてください。唇の表面がぬるっとせず、しっとりしている程度の保湿力があれば、筆もすべらせやすく口紅も綺麗にのります。
■唇の輪郭やくすみを消す
唇の周りの皮膚を鏡でじっくり見てみてください。周りの肌色と比べトーンダウンしていて、くすんでいることがわかると思います。
リップラインの色ムラが目立つと、リップブラシでキレイに仕上げようとしても唇だけが浮いてしまい不自然に見える原因に。特に30代や40代の人は口角部分がくすみやすくなってしまうので、あらかじめコンシーラーで口周りの色ムラを整え、唇の輪郭をぼかしておいてください。
コンシーラーの使用量は少量でOKです。スポンジやブラシでしっかり密着させて馴染ませます。ヨレをおさえる効果も期待できますので、リップブラシで綺麗に仕上げたいなら、このようにひと手間かけて補正しておくことをおすすめします。
リップブラシの使い方②基本編
■リップブラシの使い方
まずはリップブラシに口紅を適量とります。筆先で口紅がまだらにならないよう、手の甲などにとって馴染ませると塗りやすいです。手の体温で口紅が柔らかくなりますので、塗りやすさもアップします。
唇にリップブラシで色をのせるときは、上唇の山の部分と下唇の中央部分から塗ってください。次に口角から下唇の中央、上唇の山にかけてそれぞれつなぎ合わせるように塗ります。
口角は特に塗りにくい部分です。口を大きく開けて内側まで塗り残しが無いようにすると仕上がりが綺麗ですので、使い方のポイントとして覚えておいてください。
■リップブラシでムラなく塗るコツ
リップブラシの使い方でもう一つ意識しておいてほしいのが、筆を動かす方向です。何度も筆を動かしたり右から左、左から右、などと重ねすぎたりするとムラになってしまうことがあります。ワンストロークで塗るイメージで口紅をのせてください。
また、メイク初心者の人やリップブラシの使い方が頭に入っていてもいまいち綺麗に仕上がらないという場合は、先端が細めのリップブラシではなく平型のリップブラシを使うことをおすすめします。平型の方が広範囲にかけて一気に塗りやすいので、口紅の色や濃淡が均一になりやいからです。
リップブラシの使い方を覚えることも大事ですが、あなたが使っている筆もこれを機に見直してみてください。
■リップブラシのお手入れ方法
チークブラシやファンデーションブラシとは違い、リップブラシは拭き取りをするだけで大まかな汚れを落とすことが可能です。毎日念入りなお手入れをする必要はありませんが、ティッシュやコットンなど柔らかい材質のもので筆に残った口紅を拭き取る習慣をつけておいてください。
リップブラシの毛質や使用頻度にもよりますが、基本的に洗浄は1~3ヶ月に一度のペースでOKです。ブラシクリーナーや中性洗剤を溶かした水に毛先を浸し、擦りつけ過ぎないように汚れを落します。洗い流したあと毛先の水気を優しく落としたら、形を整え陰干ししたらお手入れ完了です。
リップブラシの使い方の一つとして、メンテナンス方法も覚えておいてください。
リップブラシの使い方③応用編
■リップラインをブラシでぼかすと旬顔になる
丁寧でしっかり塗るリップブラシの使い方をしてしまうと輪郭を意識しすぎるあまり、アウトラインが悪目立ちした不自然な仕上がりになってしまうことがあります。キリっとした印象に見せたいときは唇の輪郭をしっかりとってもかっこよく仕上がりますが、トレンドの赤リップやブラウン系リップの場合アウトラインを強調してしまうとどこか古臭いメイクになりがちです。
濃いカラーのリップはあらかじめ輪郭より1~2ミリ内側に塗っておきましょう。最後にリップブラシでぼかすようにアウトラインを広げれば、肌から浮かず綺麗に馴染みます。トレンドの赤茶リップが似合わない、しっくりこないという人はこの使い方を試してみてください。
■内側だけ重ねるとグラデーションリップになる
ティントは苦手だけど、内側から染まったようなグラデーションリップがしたいという人におすすめなリップブラシの使い方があります。それは、一通り口紅をのせたあと唇の中央にだけ色を重ねるという方法です。
このとき同じ口紅を使用すると自然に仕上がり、同系色で少し濃度が濃い口紅を塗るとグラデーションが強調されます。質感もグロッシーなものだと艶やかな唇が完成し、マットなものはパウダーリップのようにモードでオシャレな雰囲気も出せるので、チョイスする口紅によって使い方を変化させるのも楽しいです。
中央を重ねる前に一度軽くティッシュオフしておけば口紅の色もちもアップしますので、使い方の裏技として覚えておいてください。
■ふっくら唇にみせるリップブラシの裏技
口紅をべったり直接塗るよりも、リップブラシを使った方が唇に立体感が出ます。ここまで紹介した使い方でも十分ふっくらと仕上がりますが、より魅力的なボリュームリップをつくるにはハイライトカラーを隠し技として使用するのがおすすめです。
クリームハイライトをリップブラシにとり、上唇と下唇の中央に下地として塗ってから口紅を全体に塗ればグロスとは違うツヤや立体感が生まれます。また、先端が細いリップブラシで唇の山部分に沿うようにハイライトを塗れば、上唇がぷるんと上がったような色っぽいふっくらリップをつくることも可能です。
この使い方は色や質感に関係なくどんな口紅でも活用できる方法なので、トライしてみてください。
リップブラシの使い方を覚えて綺麗なリップメイク!

リップブラシはリップメイクの完成度を大きく上げることができるツールです。使い方が難しく使いこなせなかった人も、手順を覚えれば均一で色ムラの無い口紅の色を活かした塗り方が簡単にできます。また、手持ちの口紅やリップカラーが合わないと感じていても、リップブラシで使い方を工夫すれば馴染みがよくなり印象を変えることも可能です。
色もちを良くする使い方をしておけば、外出先で塗り直す必要もありません。リップブラシは面倒で煩わしいものではなく、リップメイクを楽しむもの。マルチに活躍するリップブラシを自在に使いこなし、最旬のリップカラーも苦手色も自分のものにしてください。