ママチャリダイエットとは?

痩せるために運動したい、けれど時間もお金もかけたくない、という悩みを解決するのがママチャリダイエットです。
そもそも、脂肪燃焼して痩せる効果的な方法は有酸素運動です。体脂肪を分解するには大量の酸素が必要となるため、酸素を取り入れながらエネルギーを生み出す有酸素運動を行わなければいけません。
有酸素運動にはジョギングや水泳もありますが、習慣化するには少しハードルが高いのも事実です。そこで、ママチャリに乗って日常の移動を有酸素運動の時間に変えましょう!
■ママチャリの消費エネルギー
楽に自転車に乗る(時速8.9km) | 92kcal |
通勤で自転車に乗る(時速16km) | 105kcal |
ヨガ | 66kcal |
ゆっくり歩く(時速4km) | 79kcal |
走る(時速8km) | 218kcal |
ゆっくり平泳ぎ | 139kcal |
30分走ったり泳いだりすれば、まとまったカロリーを消費できます。とはいえ、運動習慣がない女性にとって30分走るというのは結構大変で、継続が難しいものです。
またスイミングは、施設に行く時間や身支度の時間で、1時間や2時間はすぐに過ぎてしまいます。そういった時間が取れずに継続を阻むリスクもあります。有酸素運動は継続的に行うべきなので、手軽に取り組みやすい運動を選びたいものです。
自転車はヨガやウオーキングよりも消費カロリーが大きい上、通勤や買い物などの移動がそのまま運動になるという点で、とても時間効率が良く続けやすいのがメリットです。ママチャリに乗ることで日常的な行動を脂肪燃焼エクササイズに変えてくれます。
■ママチャリダイエットの疑問
ロードバイクでなくても良いの?

ダイエット目的の自転車ならロードバイクでなくても十分です。ロードバイクは、ハンドルの位置が低くてタイヤが細く、変速ギアがついていて車体が軽量です。競技スポーツ用なのでライト・泥除け・スタンドなどは別売りで、初心者にはハードルが高いと言えます。
これに対し、ママチャリは荷物が運べる実用車です。あまりスピードが出ず、街中での安全性を重視しており、停止した際の足つきがよく、ハンドルが低いので安定しています。
日常の移動をそのままエクササイズの時間にするママチャリダイエットの場合、街中で安全に乗ることができる実用車のママチャリが適していると言えます。
速く走らないといけないの?

ママチャリはロードバイクのように速くは走れません。しかし、ママチャリでも普通にこげば時速12〜16kmくらいはスピードが出るので、ウォーキングより運動強度が高く、消費カロリーが多くなります。
ママチャリでも無理のないスピード、時速16kmで30分走行すば消費カロリーは105kcalになります。1日30分のママチャリダイエットを1ヶ月続ければ3,150kcalが消費できる計算ですが、これは体脂肪をおよそ500g燃やすことができるエネルギーです。
つまりママチャリダイエットは、ママチャリのパフォーマンスで無理なく走るだけで脂肪燃焼して痩せる効果が期待できるので、無理して速く走る必要はありません。
脚が太くなるのでは?

競輪選手の太ももが証明するように、自転車レースは脚が太くなるスポーツです。しかし、自転車に乗ると必ず脚が太くなるというわけではありません。
脚が太くなるほど筋肉をつけるためには、高負荷・ハイスピードで走らなければいけません。自転車レースの選手の脚が筋肉モリモリで太いのは、高負荷のトレーニングの賜物なのです。
だからママチャリを時速16km程度で漕いでも脚の筋肉がモリモリと太くなることは決してありません。筋トレも同様ですが、軽い負荷で行うトレーニングは、筋肉を肥大させるというよりも体を絞り込む効果が得られます。
ママチャリダイエットの効果
■脂肪燃焼

痩せるには激しい運動を長時間するよりも、ちょっとキツいと感じる程度の有酸素運動の方が適しています。
身体活動や運動の強度を表すメッツという単位があります。安静時の2倍のエネルギーを消費する場合は2メッツ、3倍なら3メッツになります。脂肪燃焼に最適なちょっときついと感じる中程度の運動強度は、3メッツから6メッツくらいに当たります。具体的には、早歩きや階段の昇降、そして時速16kmくらいで自転車に乗るのが中程度の運動強度です。笑顔で会話はできるけれど、歌うのは無理という程度が目安です。
ママチャリダイエットはまさに脂肪燃焼ゾーンの運動強度にあたり、脂肪燃焼の高い効果が得られます。
■美脚になる
高強度で自転車を漕げば太い筋肉がつくかもしれませんが、ママチャリダイエットの強度では脚に太い筋肉はつきません。むしろ、脚からお尻にかけての引き締め効果が期待できます。
ペダルを踏み込む時に、普通の歩行では鍛えることができない太ももの裏の筋肉を刺激するため、引き締まった太ももを作ることができます。またペダルを踏み込む時には太ももだけでなくお尻の大臀筋を使って脚に力を伝えるので、お尻の引き締めにも最適です。
またママチャリダイエットは、体重が膝や足首にかかるランニングとは違い、関節への負担が軽いのがメリットです。膝が痛くてランニングを断念したという人も、ママチャリダイエットなら取り組むことができます。
■お腹を引き締める

自転車は体幹部のインナーマッスルを鍛えて、お腹を引き締める効果が得られます。
ママチャリに乗ると、背骨をまっすぐ立てて座ります。この姿勢を維持しながら漕ぐことで、インナーマッスルが鍛えられます。また、股関節を動かしてペダリングすることで、腸腰筋というインナーマッスルが特に鍛えられます。腸腰筋が衰えるとぽっこりと飛び出したお腹になるばかりか、猫背、扁平なお尻などのデメリットが生じます。ママチャリはお腹を引き締め、体幹を鍛える方法としても手軽でおすすめです。
ママチャリダイエットの方法
■適切なスピード

ママチャリダイエットのメリットは、毎日の移動のついでに脂肪燃焼できる点にあるので、ハイスピードで走る必要はありません。街中で速く走ることは危険を伴います。
一般的に通勤などで走る時速16km程度、ゼーハーと息が荒くなるようなスピードではなく、風景を楽しむ余裕があるスピードがオススメです。
そもそもママチャリは、ロードバイクよりも乗車姿勢が高いので、風の抵抗を受けやすく、スピードは出ません。また街中を走るので信号などで止まらなければいけませんが、一度止まることを気にする必要はありません。信号で止まらないようにだらだらと走って時間調整をせず、信号まではしっかり普通に走って信号で止まり、再びしっかり走るというメリハリをつけてください。
■最適な距離と時間

脂肪燃焼のための有酸素運動は30分以上で効果が出ますが、長時間連続せずに分割して行っても効果があります。
1度の走行時間がたとえ10分でも、こまめに乗り1日トータルで30分程度ママチャリに乗ることを最初の目標にすると無理なく続けられます。もちろん1時間乗れば消費カロリーは倍増しますが、まずは30分以上で無理のない目標設定が大切です。
距離はあまり気にしなくても大丈夫です。ただ、サイクリングでアップダウンのある道を選択して負荷を上げれば、ダイエット効果もより増します。
■自転車の乗り方とフォーム

ママチャリのサドルは十分な高さに上げましょう。足つきが悪いのが心配で、サドルを低くしすぎると、ふくらはぎの筋肉ばかりを使って乗ることになり、疲労が大きくなるばかりか、ふくらはぎの筋肉がポッコリと太くなってしまいます。
スッキリ引き締まった太ももやキュッと上がったお尻を目指すには、サドルはつま先がつく程度まで高くしてください。サドルを高く設定し、ペダルをかかとからしっかり大きく踏み込むことで、脚だけでなくお尻、そしてインナーマッスルの腸腰筋をしっかりと作動させて美ボディ効果が期待できます。また、負荷が上がるため消費カロリーも増えます。
■ダイエットのための栄養補給

体重50kgの人が、時速16kmで30分ママチャリで走れば消費カロリーは105kcalです。105kcal消費した上で、食事の摂取を工夫すれば一層ダイエット効果が増します。
ママチャリに乗る前は、糖質を多く摂取しないほうが効果的です。有酸素運動は、まず体内の糖が優先的にエネルギーとして使われ、糖が無くなったら脂肪が使われます。そのため、脂肪燃焼を目的に有酸素運動をするなら、体内にあまり糖がない状態のほうが、効率的に脂肪を燃焼できるのです。食事はママチャリに乗る直前には摂らない、あるいは糖質の少ない食事を摂るようにしましょう。
また、食事の総摂取カロリーを抑えるという意味でも糖質の過剰摂取は避けてください。
ママチャリダイエットで無理なく簡単に痩せよう!

ママチャリダイエットは、わざわざサイクリングに出かけなくても、毎日の生活の中でじわじわと脂肪を燃やせるのが最大の魅力です。運動時間も1時間以内で大丈夫なので、毎日の積み重ねを大切にしましょう。移動手段がそのまま脂肪燃焼につながることで、ママチャリダイエットは痩せる生活を習慣化できます。
短期間に痩せたとしても、生活習慣自体が改善できなければ痩せ体質を手に入れることはできません。自分の行動パターンを痩せる行動に変えることが、中長期的なダイエットの成功者になるコツです。
手軽に始められるママチャリダイエットで、無理なく簡単に痩せ体質を手に入れましょう!