同族嫌悪とは?なぜか心理的に嫌ってしまうその意味とは?

同族嫌悪とは?なぜか心理的に嫌ってしまうその意味とは?

自分と似た人や同じ趣味を持っている人を毛嫌いすることを同族嫌悪、または同属嫌悪と言います。意味もないのに見ているだけで腹が立つ、気分が悪いという感情は、同族嫌悪から生まれているものかもしれません。同族嫌悪に潜む心理状態を理解し、上手に対処していきましょう。


同族嫌悪とは?

同族嫌悪とは、性格が似ている人や同じ趣味や性質を持っている人を嫌悪することです。同属嫌悪と書く場合は、サークルや部活など同じ所に属しているという意味合いが強くなりますが、両方ともほとんど意味は変わりません。

似たもの同士仲が良くなるというケースもありますが、人によっては似すぎていて反発し合う、意味もなく嫌悪感を抱いてしまうということがよくあります。同族嫌悪してしまう心理学的な意味や克服する方法を紹介していきましょう。

同族嫌悪の対義語・反対語

同族嫌悪の対義語・反対語は同気相求です。どうきそうきゅうと読み、意味は似ている者同士は互いに求め合い、自然と集まるということです。

もっと分かりやすく馴染みのある対義語・反対語で言うと、類は友を呼ぶという言葉があります。好きなものが共通していたり、同じ趣味を持つ人が集まることで普段得ることのできない共感を得ることができるということです。心理学的に見れば、お互いに共感し合うことで自己を肯定し、自分に自信をもつことができるという効果があります。

同族嫌悪してしまう心理学的な意味

人はなぜ自分と似ている人に対して同族嫌悪を抱いてしまうのでしょうか。それには、心理学的な意味があります。

同族嫌悪を抱いてしまうのは、ただ単純に似ているから嫌だという理由だけではありません。相手を通して垣間見える自分の嫌な一面に気付きたくない、認めたくない、嫉妬心やライバル心など人によってさまざまな意味があります。

同族嫌悪を理解するには、その原因とも言える意味を理解することから始まります。

自分の嫌いな部分を見たくない

同族嫌悪をしてしまう一番の理由は、相手を見ていると自分の嫌な部分を見せつけられているような気がするからです。

誰でも、自身の中にある嫌いな部分には目を背け、認めたくないものです。普段隠し続け、他人に見せないようにしている嫌な感情や行動を目の当りにした時、客観的に見せつけられることによって、周りからは自分もこんな風に思われているのかもしれないと気持ちが落ち込んでしまいます。一緒にいて、自分の嫌いな部分を見せられ続けるのは苦痛でしかありませんので、自然と距離を置いて離れたくなってしまうのです。

嫉妬心やライバル心

同族嫌悪は、嫉妬心やライバル心からも生まれることがあります。例えば、よく似ていると思っていた友人に素敵な彼氏ができたり、同じレベルだと思っていた同僚が仕事で成果を上げた時などに同族嫌悪に陥ってしまいがちです。

憧れの人や手の届かない理想の人が成功した時には、あの人は自分とは違うからとすんなりと受け入れてライバル心や嫉妬心を燃やすことはありません。自分と似た人、同じような立場にいる人が成果を上げると、自分だってもっとできるのに、という自身と比べる感情が生まれてしまうのです。

自分の影を投影してしまう

別に嫌いな部分ではなくても、普段特に意識していないような自分の癖や行動を他人に見た時も、反発して同族嫌悪してしまうことがあります。特に意識していなくても、自然と人は似ている人を嗅ぎ分け、距離を置いてしまう本能があるからです。

よくある例として、美容室で鏡を見ていると、意味もなく居心地が悪くなったような経験は誰しもしたことがあるでしょう。自分と似ている人と向き合った時、自分を投影してしまうような人に対し、本能的に一緒にいたくない、見たくないという心理が働いているのです。

同族嫌悪が生まれやすい例

家族

同族嫌悪が生まれる一番多いパターンは、家族同士です。血の繋がった親子は、外見だけでなく性格も似る傾向があります。両親の嫌な一面を見た時に、自分にも似ている部分があると気づき、嫌悪感を抱いてしまうことがあるのです。

例えば、日常的に暴力をふるう親を見て育った子どもは、当然自分は絶対にそんな親にはならないと思うでしょう。しかし、大人になるにつれて自分の中にも暴力的な一面があることに気づき、その事実に苦しみ、自分自身や親のことを嫌悪するようになってしまうのです。

アニメオタクやアイドルオタク

アニメオタクやアイドルオタクなど、オタク同士でも同族嫌悪が生まれてしまうことがよくあります。一見、好きなものが同じで共通の趣味がある人同士で集まって盛り上がっているように思えますが、当人同士の間にはさまざまな対立があります。

一般的に、オタクはダサい・気持ち悪いと言われがちです。そのため、周りからそんな変な集まりと同じように見られたくない、という嫌悪感が強く生まれてしまいます。また、同じアイドル好き同士であれば、独占欲や嫉妬心などから同族嫌悪してしまうというケースもあります。

ぶりっ子

女性に嫌われてしまうぶりっ子ですが、同じぶりっ子の間でも同族嫌悪はよく生まれます。

好きな男性の前で態度が変わったり、猫なで声を出したりするような女性は、周りから見ればとても気分が悪く、嫌悪感を抱いてしまいます。ぶりっ子する女性には、あまりこのような態度を取っているという自覚がないことが多く、自分も同じようなことをしているにも関わらず、あの人とは違うと毛嫌いするケースが多いです。このケースの場合、本人たちには同族嫌悪しているという自覚もないことがほとんどです。

同族嫌悪に陥りやすい人の特徴

全ての人が、自身と似ている性格や同じ趣味の人を避け、同族嫌悪してしまうわけではありません。同族嫌悪をしてしまいやすい人にはある特徴があります。

同族嫌悪を繰り返していると、人と関わること自体が嫌になってしまうことがあります。そうならないためにも、あなたが同族嫌悪しやすいのかどうかということを知っておきましょう。もしこれから紹介する特徴に当てはまるのであれば、自分の性格に注意を向けるようにしてみてください。

自己嫌悪が強い人

自己嫌悪が強い人は、同族嫌悪に陥りやすい傾向があります。自己嫌悪が強い人は、良い所には気づかずに、嫌いな所にばかり目を向けがちです。そのため、他人の中にある自分と似ている嫌な一面に敏感に気付いてしまいます。

自己嫌悪が強い人は自分のことが大嫌いなわけですから、当然似ている人に対しても嫌悪感を抱くようになります。自分にも他人に対しても、良い面にはなかなか目を向けず、嫌な一面ばかり探してしまう癖が習慣になってしまっているので、より同族嫌悪に陥りやすくなってしまうのです。

自尊心が強い人

自尊心が強い人も、同族嫌悪に陥りやすいと言えます。自尊心が強い人は、常に自分が誰よりも優位に立っていたいがために、同じ程度の能力を持っている人や似ている人を見つけると、それだけで毛嫌いし、存在自体が許せなくなってしまうことが多いです。

自尊心が強い人は、周囲から賞賛されたい、認めてもらいたいという承認欲求が人一倍強く、自分以外の誰かが注目を浴びるところを見たくないので、距離を置くようになります。自尊心の強い人が同族嫌悪を抱くと、時に過剰なまでに相手のことを攻撃してしまうこともあるので特に注意が必要です。

同族嫌悪に陥りやすい日本人の理由

同族意識が強い日本人の国民性

日本人は、元々同族意識が強い国民性であると言われています。集団行動を大切にし、輪を乱すような行動をとる人のことを心理的に疎んじる人が多いはずです。これに対し、外国では個々が自由に自分の意見を主張し、プライベートをとても大切にします。

外国に行ったとき、日本人のこの国民性が特に顕著に現れます。外国に行っても日本人は集団でまとまって行動するので、とても目立つのです。集団でいなければ何もできない弱い国民、そのような自らも属している日本人の特徴を目の当りにすることで同族嫌悪に陥ってしまうことがあります。

外国に対する憧れが強い

日本人は、他の国の人よりも外国への憧れが強いということも同族嫌悪に陥りやすい理由であると言えます。

例えば、外国に半年や1年留学して帰ってきた人のことを、変に外国かぶれして嫌な感じだなと思ったことがあるのではないでしょうか。外国に対して強い憧れを抱いている場合、外国かぶれして日本人らしいところを隠そうとしている人を見ると、恥ずかしい、あんな風になりたくないという心理が無意識のうちに働きます。

日本人であるということにコンプレックスを抱いている

外国に行くと、日本人ほど自分たちの国に誇りを持っていない民族はいないと感じませんか?日本の文化や技術は外国に十分誇れるものであるにも関わらず、日本人は自分が日本人であることに対して強いコンプレックスを感じ、日本のことを卑下する傾向が強いです。

日本人が外国に移り住み、ネイティブのような暮らしをしているのを見ると、しょせん日本人であることに変わりはないのにという心理が働き、同族嫌悪に陥ってしまうのです。

同族嫌悪を克服する5つの方法

自分と似ている人に会うたびに嫌悪感を覚え、嫌な一面を再確認するのはなかなか疲れるものです。今よりもっと楽しく生きていきたいと思うのであれば、同族嫌悪を少しずつ克服していきましょう。

同族嫌悪は、自分自身の中に問題があります。嫌な所、問題点に正面から向き合い改善する努力をすれば誰でも克服することができるのです。自分が変われば、相手に対する感じ方も一変するでしょう。これまで生きてきた中で、染みついてしまっている性格や癖を直すことは、なかなか骨が折れるものです。まずは、自分にとって一番取り掛かりやすい方法から試してみましょう。

①自分の嫌な所に向き合う

同族嫌悪を克服するためには、まずは自分の嫌いな所に正面からきちんと向き合い、改善する努力をすることが大切です。

どうしても生理的に受け付けない、同族嫌悪を抱いてしまう人がいるのであれば、相手の嫌いな所、つまり自分の嫌いな所に向き合う必要があります。今まで気づかないフリをしていたのであれば、自分を変える最大のチャンスです。嫌な所に正面から向き合うのはとても勇気がいることですが、自分の嫌な所を改善すれば、自然と相手への同族嫌悪も落ち着いてきます。まずは、自分が変わる努力をしてみましょう。

②相手の良い所に目を向ける

嫌いな所にばかり目を向けるのではなく、相手の良い所にも目を向けてみましょう。相手の良い所が見つかれば、自然と自分の良い所にも目が向いて好きになることができるようになります。

一旦抱いてしまった嫌悪感は、なかなか簡単に消えるものではありません。嫌いだと思ったら、相手の悪いところにしか目が向かないというのが人の心理です。しかし、相手に抱いてしまった同族嫌悪が自己嫌悪という心理から生まれているのだとすれば、相手の良い所を見つけることによって、客観的に自分の良い所にも目が向き、もっと自分を好きになることができるでしょう。そうすることで次第に相手への同族嫌悪もおさまります。

③相手に共感してみる

同族嫌悪から抜け出したいのであれば、相手の立場になって考え、共感してみることも一つの方法です。自分と全く性質の違う人の立場になって考えることは難しいかもしれませんが、自分と似ているのであれば簡単に相手の気持ちや意図している意味が理解できるはずです。

あまたが相手に対して同族嫌悪を抱いているのなら、それは相手にとっても同じかもしれません。似ている者同士で嫌悪感をぶつけ合っても、何も解決せず無意味です。この状況から抜け出そうと考えているのであれば、相手に共感することからはじめてみましょう。相手の立場で物事を考え、共感することができれば、次第に嫌悪感も薄れていくはずです。

④自分に自信をもつ

自分に自信をもつと、同族嫌悪から抜け出すことができるはずです。自分の嫌いな所がなかなか受け入れられなかったり、同族嫌悪を抱く相手が成果を上げると卑屈になって、ますます同族嫌悪がひどくなってしまいます。

そうならないためには、自信をつけ、自分を好きになることです。好きなものや興味のあること、何でもいいので何か一つ習い事を始めてそれを極めてみましょう。一つ一つ目標を確実にクリアしていけば、自信をもつことができるようになります。自信をもつことができれば、もっと自分のことを好きになり、同族嫌悪を抱くこともなくなるはずです。

⑤他人と比較しないようにする

同族嫌悪は、自分に似ている人の嫌な部分を見て、もしかしたら自分も客観的にこう思われているのかも、という心理が働いて生まれることがあります。つまり、人と比較したり、人からの評価を極端に気にしすぎているケースが多いのです。

仕事や収入、趣味、家族など何に対して幸せを感じるかということは、人によって全く違います。人と比べて収入が少ない、パートナーがいないから不幸、という基準は全く無意味です。他人と比較するのではなく、自分がこれが幸せだと思う生き方をすることができるようになれば、もっと心に余裕が生まれ、自然と同族嫌悪をすることもなくなっていくでしょう。

同族嫌悪から抜け出すには、自分のことを受け入れよう!

同族嫌悪を克服するためには、ありのままの自分を受け入れてあげることが何よりも大切です。誰にでも、自分の中に嫌いな部分が一つや二つあるでしょう。しかし、嫌いな部分に蓋をして目を背け続けてしまえば、いつまでたっても同族嫌悪から抜け出すことができません。嫌いな面も含めて自分なのだということを受け止めてあげましょう。

いつまでも同族嫌悪に縛られたままでは、窮屈な生き方しかすることができません。自分を受け入れることで、同族嫌悪していた相手に対しても寛大になり、これまでよりもずっと楽しい人生を送ることができるようになるはずです。

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